富士河口湖町の名所・文化
富士山と信仰
古より日本人は、噴火を繰り返す富士山を神が宿る山として畏れ、噴火を鎮めるために富士山の麓に浅間神社を建立しました。噴火活動が沈静化する平安時代後期になると富士山は、日本古来の山岳信仰と密教等が習合した「修験道」の道場となり、山頂に大日寺が築かれます。室町時代、江戸時代には、修験者とともに一般庶民も登拝するようになり、多くの人々が富士登山や富士五湖等の霊地の巡礼を行うようになりました。
社寺・構成資産
冨士御室浅間神社
吉田口登山道二合目の地に9世紀の初めに建立されたという伝承があり、富士山中に最も早く祀られた神社であるとする文献もあります。本殿は、1970年代に河口湖畔の里宮の地にそのまま移築されましたが、修験や登拝といった様々な富士山信仰の拠点として位置づけられる二合目の本宮と、土地の産土神としての里宮が一体となって機能してきた神社です。富士山二合目本宮境内地は、構成資産1-5吉田口登山道にも含まれています。
所在地 | 富士河口湖町勝山3951 |
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アクセス | 富士急行「河口湖駅」からレトロバスで「冨士御室浅間神社」下車、中央自動車道「河口湖IC」から車で10分 |
河口浅間神社
9世紀後半に起こった噴火を契機に、北麓側に初めて建立された浅間神社であると伝えられています。浅間神社を中心とした河口の地は、富士登拝が大衆化した中世後半から江戸時代まで御師集落として発展を遂げました。現在も富士山と密接に結びついた宗教行事を行っています。
所在地 | 富士河口湖町河口1 |
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アクセス | 富士急行「河口湖駅」からバスで「河口局前」下車、中央自動車道「河口湖IC」から車で10分 |
船津胎内樹型
1617年に富士講の開祖・長谷川角行が富士登山拝をした際、北麓に洞穴を発見し、浅間大神を祀りました。富士講信者によって、1673年には現在の船津胎内樹型が発見されました。洞内には木花開耶姫命が祀られています。富士講信者は富士山の登拝の前後に身を清めるために胎内くぐりを行ったといわれています。
所在地 | 富士河口湖町船津6603 |
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電話番号 | 0555-72-4331 |
アクセス | 中央自動車道「河口湖IC」から車で10分 |
関連サイト | 船津胎内樹型 | 河口湖フィールドセンター |
円通寺
広大山円通寺は、都流郡の武将小林尾張守が文明2(1470)年に開基し、開山は雪峰光和尚によります。
所在地 | 富士河口湖町船津3932 |
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アクセス | 富士急行「河口湖駅」から徒歩10分 |
妙法寺
妙法寺の開創は日蓮が文永6年(1269)にこの地へ遊化し初めて法華経の教えを説き、村人が多数帰依し、特に信仰の篤かった妙法入道と妙吉入道の2人が日蓮の弟子となり、日蓮を開山と仰ぎ妙法寺を創立したと伝えられています。
所在地 | 富士河口湖町小立692 |
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アクセス | 富士急行「河口湖駅」からレトロバスで「河口湖ミューズ館入口」下車徒歩1分 |
常在寺
弘仁13年(822)弘法大師の創建と伝えられる、真言宗の廣門伝山法典寺という古刹がありましたが、文永6年、日蓮の小立遊化の折、その説法を聴聞した時の住僧、南陽坊は日蓮の教化により、名を日授と賜り、山号寺号を法華経の如来寿量品の経文から霊鷲山常在寺と改め法華宗に改宗しました。
所在地 | 富士河口湖町小立139 |
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アクセス | 富士急行「河口湖駅」からレトロバスで「敷島の松」または「冨士御室浅間神社」下車。 |
八王子神社(勝山)
創建当初は下屋根に祀られていましたが、その後火災を避けるために現在地に移されたと伝えられています。祭神は須佐之男命ほか五男三女の神であることから八王子神社という神社の名前になったといわれています。
所在地 | 富士河口湖町船津4013 |
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アクセス | 富士急行「河口湖駅」からレトロバスで「船津温泉街」下車 |
妙本寺
妙本時は、かつて真言宗で広徳寺といいましたが、のちに法華経に改宗しました。この改宗に際して、開山の日法上人の幼名徳永丸の「徳」と、父光長の「長」をとり、山号を「長徳山」としました。また弟子の妙本入道の「妙本」をとり、寺号を「妙本寺」としたと伝えられています。
所在地 | 富士河口湖町勝山609 |
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アクセス | 富士急行「河口湖駅」からレトロバスで「道の駅かつやま」下車 |
貴船神社
貴船神社は、貴布禰明神と史料にみえ、社地3畝・神田9畝余を有し、暦応(北朝1338~1341)・文明(1469~1486)・天文年間(1532~1554)の棟札があったと伝えられています。神社境内地の東を若彦路の古道が通過しています。現在の本殿の建立は19世紀前半とみられ、明治22年に造られた雨屋によって覆われています。
所在地 | 富士河口湖町長浜 |
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天神社
大同2(807)年大嵐天満宮として創建され大己貴神、少彦名神を祀っています。その後天暦の頃菅原道真公を合祀し、天満宮と称しました。甲州と駿河の国を結ぶ歴史の道「若彦路」の天神峠に祀られた神社です。
所在地 | 富士河口湖町大嵐71 |
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アクセス | 富士急行「河口湖駅」からレトロバスで「天神下」下車 |
蓮華寺
蓮華寺は、大同山御堂寺と称する真言宗寺院に起源すると伝えられています。背後の「だんの山」(壇山、足和田山)の頂上は奥院と呼ばれ、寺伝ではここを役行者修法の地とするなど、一帯は修験の行場であったことが伝えられています。
所在地 | 富士河口湖町大嵐6 |
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電話番号 | 0555-82-2139 |
関連サイト | 持名山 蓮華寺|日蓮宗 寺院ページ |
精進諏訪神社
現在の本殿は一間社流造り柿葺で、天保14年(1843)に再建されたものです。覆屋は明治39年(1906)に設けられ、本殿を保護するとともに拝殿の役目を果たしてきました。
所在地 | 富士河口湖町精進84 |
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龍泉寺
曹洞宗の寺院で、甲府市上曽根町に所在する龍華院の末寺にあたります。馬山託存によって江戸時代の初期に開かれたと伝えられています。伝承では3回移転して現在地に至ったといわれています。江戸時代中期の宝暦年間(1751~1763)の大火ですべてが焼失し、現在の本堂と庫裏はその後に再建されたものです。
所在地 | 富士河口湖町精進84 |
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山神社
山神社の創建時期は定かではありませんが、同社は甲駿国境の地に位置し、国境警護の神として古くから歴代武将らの崇敬が厚かったと伝えられています。往古は江岸寺の鎮守だったともいわれています。本殿は、一間社入母屋造り檜皮葺の建物である。現本殿は、宝暦5年(1755)に再建されたものです。覆屋は文化3年(1806)に建築されました。
所在地 | 富士河口湖町本栖384-1 |
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歴史学習施設
勝山歴史民俗資料館
冨士御室浅間神社境内地の隣接地にあり、同社の貴重な資料及び古文書のレプリカや勝山地区を中心とした昔の生活用具などが展示されています。
所在地 | 富士河口湖町勝山3751-1 |
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電話番号 | 0555-83-2200 |
アクセス | 富士急行「河口湖駅」からレトロバスで「冨士御室浅間神社」下車 |
本栖歴史館
本栖湖観光案内所の2階にあり、甲斐・駿河の国境地域として栄えた本栖地区の歴史を紹介しています。公家行列の人形、本栖の石塁・関所・本栖城跡の模型、本栖湖底遺跡の出土品などを展示しています。
所在地 | 富士河口湖町本栖18 |
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アクセス | 中央自動車道「河口湖IC」より車で30分 |
(財)富士博物館
山梨県内の登録博物館第1号の博物館です。博物館の建物は町内河口地区の御師の家を移築したものです。県指定有形民俗文化財の丸木舟をはじめ、富士山信仰や地域の民族に関わる多数の資料を展示しています。
所在地 | 富士河口湖町船津3964 |
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アクセス | 中央自動車道「河口湖IC」から約3.2キロメートル |