ハード、ソフト、ディスポーザル(ワンデイ、ツーウィーク)、ツーウィークトーリックコンタクトの処方をしています。 コンタクトレンズは非常に便利なものですが、万能ではありません。 使用方法をまちがえれば、眼の重い病気(角膜潰瘍)や角膜の力の低下(内側の細胞減少)により、コンタクトをつけれられなくなるだけでなく、視力が低下したり、痛みを伴ったりします。 毎日長く上手に使っていくためには、トラブルをさけるために取り扱いの注意は必要です。 当院では、みなさんの大切な眼を守り、快適なコンタクトレンズの生活を送っていただくため、適切なコンタクト処方と定期検査を行っています。 使い捨てコンタクトは試してみることができますので、ご希望の方はお気軽にお申し付けください。
アレルギー性結膜炎には、抗アレルギーの点眼薬を用います。 点眼薬も種類によって、効果や効き目の現れる時間に差がありますので、症状にあわせて使います。 花粉症など症状の強い場合には、内服の併用や副作用が出ないことを確認しながらステロイドの点眼薬を低濃度から使用します。 薬が少なくてすむように、なるべく早めの治療を心がけましょう。
白内障とは、水晶体(すいしょうたい:カメラのレンズの役割をしているもの)が混濁してくる病気です。 外傷等によるものでなければ、通常は徐々に進行してくるものです。 症状としては、霧視(かすみ)や視力低下、光が眩しく見えるようになったりします。 水晶体がふくれてくるような特殊なものを除けば、通常手遅れになることはないので、進行の具合を検査しながら生活が不自由になってくれば、手術を考えます。 他施設に出張して手術をしておりますので、当院の患者さんもその施設で手術を施行し、その後、当院にてフォローしていきます。 日帰り手術、入院にも対応しておりますので、ご相談ください。
緑内障とは、眼の中の物を見る神経(視神経:ししんけい)がすり減っていく病気です。 徐々に進行していくものが大半をしめますので、自覚症状がでるのは比較的進行してからになります。 症状としては、足元が見えにくくなったり、車の運転中に横からくる車に気づかないなど、見える範囲が狭くなってきます。すり減った視神経はもとには戻らないので、早く見つけて適切な治療をしていく必要があります。 眼圧のチェック、視野検査、眼底検査等により病状を把握し、ひとりひとりの病状に合わせて治療をしていきます。 緑内障の点眼薬は、主なものは眼圧をさげるものであり、点眼したときだけ下がります。 それを毎日続けることのよって、毎日神経を守っていくことになります。 したがって、点眼を生活の一部として上手に付き合っていく必要があります。 点眼治療や状況によっては、レーザー治療を行います。
眼が乾くタイプには、大きく分けて2通りあります。 悲しくなくても涙は少しずつでているわけですが、この涙が少ないタイプと、涙の質が変化して乾きやすくなっているタイプがあります。 アレルギー性結膜炎や眼精疲労に合併することもありますので、どういったタイプかを見極めて治療をしていきます。 症状によっては、涙点プラグやキープティアといった涙穴をふさぐ治療を行います。
仮性近視とは、近くを見るときに使う毛様筋が緊張したままでもとに戻りにくくなることにより、一時的に近視の状態になることをいいます。 この時期には、毛様筋の緊張を取り除くことにより、近視状態が取り除けることも多いです。 したがって、急に視力がおちてしまった場合には、早めに眼科を受診するほうがよいでしょう。 当院では、ワックと点眼による治療を行っています。また、生活習慣の改善も指導しております。
眼精疲労の原因には、いくつか種類がありますが(1.調節性、2.筋性、3.症候性、4.不等像性、5.神経性など)、最も多いのは、調節性眼精疲労です。 眼の調節をする毛様筋(もうようきん)を支配する2種類の神経(交感神経、副交感神経)系の機能障害が、眼精疲労を引き起こしていると考えられています。 したがって、どちらの神経系による眼精疲労かをみきわめながら、生活指導を行ったり、点眼薬を使っていきます。 また、最近はドライアイにともなう症候性眼精疲労と、ストレスや全身の疲れからくる眼精疲労がありますので、鑑別して治療をします。
翼状片とは、白目の内側から血管を含んだ組織が異常に増殖して、黒目にかかってくる病気です。 紫外線や種々の刺激により、テノン嚢や結膜といわれる部分が増殖します。 大きくなってくると、ちょっとしたことで充血したり、いつも白目が赤かったりします。 通常鼻側にできますが、耳側にできる人もいます。 翼状片は、大きくなれば中心にかかってきたり、乱視を引き起こし視力低下をおこすので、そのときには手術が必要です。 ただ、小さいもの、血管が多いもの、また年齢が若い方ほど再発しやすいので、手術の見極めが重要です。 手術には、再発を抑えるためのいろいろな方法がありますが、現在は聖路加病院の山口達夫先生の方法を取り入れて行っております。初発の翼状片に対する手術では、再発や合併症の面から考えるとこの術式が一番よいのではないかと思います。
霰粒腫とは、眼の表面に油をだす腺が詰まって、奥に炎症がおこり腫れてくる病気です。一般的にいわれるメボとは少し違いますが、初期の段階では鑑別しにくいことはあります。メボは、麦粒腫といって細菌感染により膿がたまっていますので、これがなくなればまた小さくなりますが、霰粒腫は肉芽組織ができるので、なかなか小さくならずにしこりが残ってしまうこともあります。再発を繰り返すようなら手術により、除去したほうがよいでしょう。当院ではできるだけ再発をさけるため、希望がある方には、手術を行っております。その他の方法としては、細菌感染を防ぎつつ、炎症を抑える注射をすることもあります。小さい子供さんにできたときには、手術は全身麻酔でないとできませんので、なるべく手術をせずに吸収をまつ方がよいこともあります。子供さんの霰粒腫は、結構大きくなりますが時間がたつと小さくなるものも多いので、相談の上で対応しております。
悲しくないときにも涙を常にでており、涙で眼の表面を守っています。 この涙は涙穴(涙点)から、鼻の奥へと流れていきます。 この流れ道のどこかが詰まると、涙があふれてくる流涙症になります。 今までは、多くの症例で涙嚢鼻くう吻合術という骨を削って新しい涙の道を作る術式が行われてきました。 こういった方の中で、涙道内視鏡を挿入して状況を確認することによって、閉塞部位や状況によっては治療 できるようになってきました。 当院では、なるべく生理的な状況に戻すよう涙道内視鏡検査によりチューブ挿入を行っています。