南関町特集
[熊本県]
南関町は、熊本県の北西にある山々に囲まれた自然あふれる県境の町です。町の中心は、東経130度32分・北緯33度3分で、南北に約11キロメートル・東西約10キロメートルあります。
昔は関所、今は九州自動車道の南関インターチェンジを有し、県北の玄関口として発展しています。
昭和30年4月1日、南関町、賢木村、大原村、坂下村、米富村の5ヵ町村が合併し、「南関町」が発足しました。昭和31年1月1日、旧米富村の三ツ川地区が玉名市へ編入し、現在にいたっています。
南関町のいいトコ!!
南関町で憩い・楽しむ
ホタルの里公園(琵琶瀬川)
名水の里としても知られる南関町では、五月の下旬ごろになると、町内のいたるところでホタルを見かけるようになります。中でも、ホタルの里百選にも選ばれたホタルの里公園は、駐車場も整備され、ホタルの観賞には最適です。
古小代の里公園
県指定文化財の小代焼古窯跡を中心に整備された公園で、周辺には150本の梅が植栽されています。やすらぎの池や休憩所もあり、公園周辺では、豊かな自然とのどかな焼き物の里の風景を楽しむことができます。付近には、町内9窯元のうち、4つの窯元が集中しており、作風の違いを眺め、お気に入りの一品と出会えるかもしれません。また、窯元に程近い「果林の里」では、夏場はキャンプ場として、秋口からは観光農園としてフルーツ狩りが楽しめます。
南関町の名所・文化
豊前街道南関御茶屋跡
南関御茶屋は、嘉永5年(1852年)に完成したもので、現在主要な建物1棟と心字をかたどった池を配した庭園が残っています。当時の参勤交代の際に、大名行列がこの南関を通り、藩主はこの御茶屋を利用したと記録に残っています。御茶屋に関する建物が現存するのは県内でも唯一で、平成15年に国の史跡に指定された貴重な文化財です。また、九曜紋の鬼瓦や釘隠しが現在も残っており、細川家とのゆかりを思い起こさせます。
大津山阿蘇神社
祭神は健盤龍命(たけいわたつのみこと)で大津山大明神といいます。この神社は霊験あらたかで、加藤美作の霊験談は有名であり、境内には眼病の神『生目八幡宮』もあります。
なんかん夏まつり ぎおんさん
真夏に繰り広げられる勇壮な神事で、京都の八坂神社の分霊が祀られている八劔神社(やつるぎじんじゃ)のまつりです。主神であるスサノオノミコトが出雲の国の肥の川上において大蛇を退治した神話を縁起として、祭神(さいじん)の和魂(にぎみたま)を戒め、魂心を奉したのが明正天皇の御代寛永17年(1640年)と伝えられており、その頃から商売繁盛と五穀豊穣、無病息災を願って、このまつりが始まったといわれています。
南関町の特産・名物
南関あげ
大正時代は幅がもう少し狭く、身が厚かったと言われていますが、夏場どうしても腐りやすくなってしまうあげを、長期保存できるように、もととなる豆腐を薄くしたものが、現在の南関あげの原形になったと考えられています。
南関そうめん
茹でても伸びないほどのコシの強さと、シコシコした歯ざわりが特徴。江戸時代、当時の肥後藩主が参勤交代の際に、肥後の土産として必ずこのそうめんを将軍家に献上されていたといいます。最盛期には、200を超える製麺所がありましたが、現在は町内で10軒の製麺所が、伝統の味とすべてを手作業で行う製法を守り続けています。
黒棒
近年では健康食品への志向が高まり、自然食品、アルカリ性食品が見直されています。黒砂糖を原料とした黒棒は、そういった要素も兼ね備えているので、ぜひ懐かしみつつ食べてみてください。
焼き物
南関町では、玉名市・荒尾市との境に接する小岱山の麓から良質の粘土が取れたことから、焼き物が盛んになったと伝えられています。現在では、小代(岱)焼をはじめとした9軒の窯元が、オリジナリティあふれる作品を生み出しています。